さんへ。和洋折衷の水まんじゅうを作りたかったけど、焦りと不安で、二度失敗した話です。
はじめに
庭のレモンの葉から香りを引き出して、ビオラを透き通った生地に浮かせた、洋風の水まんじゅう。そういうのが作りたくて、材料を集めて、レシピを整えて……いざ作ってみたら、二度も失敗した。
なぜ、こんなことになってしまったのか。
その時、自分は何をしていたのか。失敗した水まんじゅうを眺めながら、ずっと考えていた。
失敗① ホイッパーで混ぜすぎた日
白く濁った、変な水まんじゅう
白く濁った。透明のはずなのに、真っ白に。
型から取り出してみたら、あれ……? って思った。透き通っているはずの葛の生地が、白い。ほぼ白い。光が通らなくて、オムライトみたいな、なんか変な白さ。ツヤツヤで喉越しも良かったが、私の求めていた透明感じゃない。
加熱してる時、不安だった。「本当に糊化してるのかな」って。だから、ずっと混ぜていた。白っぽい液体が、透明に変わってくるのを確認したいような気持ちで。その過程をずっと見ていたい、みたいな。
要は、混ぜすぎた。何度も何度も、ぐるぐると混ぜた。葛粉が水に馴染んでいく過程を「見守りたい」みたいな気持ちで。でも、それが仇になった。
後で調べたら、葛粉が熱で透明になっていく時、細かい構造が出来上がり始めるらしい。なのに、そこに何度も混ぜの刺激を与えると、その構造がボロボロに崩れてしまう、って。つまり、「確認したい」っていう気持ちが、確認を不可能にしていたわけだ。皮肉だなと思った。
できた時は透明だった。だが、冷やしてみたら白く透き通っていない。
あの時、何をしていたのか
加熱中、「ちゃんと糊化しているかな」と不安になり、ホイッパーで頻繁に、混ぜ続けていた。白濁液が透明に変わるプロセスを「確認したい」という気持ちが、判断を誤らせた。
つまり、何が失敗だったのか
不安から来た確認欲が、判断を誤らせた。
葛の加熱は、短い、本当に短いプロセス。その短い間に「大丈夫かな」って何度も確認しようとすると、もう、それだけで失敗が確定してしまう。待つことができなかった。確認を止められなかった。
失敗② 火を止め忘れて、冷凍庫に突っ込んだ日
硬くゴムみたいになった、4個の失敗作
4個一気に作ろうとした。でも、4個とも同じように硬くなった
この時は、欲を出して、一度に4個作ろうと思った。さっき1個失敗したから、今度は成功させたい、みたいな。でも、よくよく考えたら、一度に4個作るってことは、別の作業をしながら火を見なきゃいけないってことだ。そこに気づかなかった。
そして、案の定、火を止めるタイミングを逃した。気づいた時には、鍋の中、結構な勢いで水が蒸発してた。葛の生地が、本来の「つるんとした、注げる柔らかさ」ではなくて、もう、ドロドロに濃くなってた。
あの時、心理状態はこんなだった
「やばい。火が強すぎた。水も飛んじゃった。でも、今日中に完成させたいし」——そういう焦りが、頭をよぎった。で、とにかく早く冷やしちゃおう、みたいな。冷蔵庫に入れるのではなく、冷凍庫に。
今、考えると、本当に馬鹿な判断だ。急げば急ぐほど、失敗が確定していくのに。
完成した後、食べてみたら……もう、硬い。プルプルとか、そういう次元ではなくて、ゴムみたい。歯で噛み砕く感じの硬さ。水まんじゅうじゃなくて、もう、何かの別の食べ物だった。変にほぐれる食感が、なんかもう長い年月をかけて劣化したタイヤのような……
失敗した理由は、単純だけど、重い
火が強すぎたから、水が飛んだ。それだけでも失敗なのに、さらに冷凍庫に入れちゃった。冷凍庫だと、水分が氷の粒になって、解凍してもその水がもう生地に戻らない。だから、解凍した後も、ずっと硬いまま。
つまり、失敗が、失敗を呼んでた。一つ目の失敗(火を止め忘れ)に気づいた時点で、正解は「冷蔵庫でゆっくり冷やす」だった。なのに、焦りから「冷凍庫」を選んでしまった。その判断で、リカバリー不可能になった。
二つの失敗を眺めていて、気づいたこと
どちらも、火入れに集中できてなかった
一つは「混ぜすぎ」で、もう一つは「火を止め忘れ」。全然違う失敗に見える。でも、二つを眺めていたら、共通する何かが見えてきた。
失敗① は、不安から。「本当に大丈夫かな」という気持ちが、何度も何度も混ぜさせた。
失敗② は、焦りから。「今日中に完成させたい」という気持ちが、他の作業をやりながら火を見させて、気づいた時には手遅れだった。
どちらも、火入れっていう、本当に短い、大事な時間に、別の気持ちが介入してた。不安だったり、焦ったり。そういう気持ちが、判断を狂わせた。
水まんじゅうの生地作りって、たかが5分くらい。その短い間に、白い液体が透明に変わって、火を落として、微調整して……それで全部。本当に短い。だから、その短い間に「不安だから混ぜたい」とか「焦ってるから急ぎたい」みたいな気持ちが入り込むと、もう、それだけで失敗が確定する。
本当に大事なこと:火入れの5分間は、それ以外のことを忘れる。
他の作業も、不安も、焦りも、全部、一旦どこかに置いておく。その5分間だけ、火と生地を見て、変化を感じて、判断する。そういう「完全な集中」がないと、多分、成功しない。
失敗を眺めてて思うこと
和洋折衷を目指した、ちょっと野心的な水まんじゅう。レモンのさっぱり感とビオラの可愛らしさを合わせたくて、いろいろ想像して、材料も揃えた。
なのに、一つ目は不安から。二つ目は焦りから。どちらも、自分の気持ちが失敗を呼んでた。
でも、こうやって失敗が目の前にあるっていうのは、実は、いいことなんだと思う。もし、何もなく「上手くいかなかった」で終わってたら、理由がわからないままだ。なのに、こうやって、失敗の形が、ちゃんと目に見えて残ってるから、「あ、そっか。あの時、こうだったから、こういう失敗になったんだ」って、わかる。
水まんじゅうって、シンプルなお菓子だけど、その分、「本質」みたいなものが、すごく見えやすい。材料も少ないし、プロセスも短い。だから、「ここが上手くいかなかった」ってのが、ハッキリする。火加減が悪いと、見た目と食感に、すぐ出る。冷やし方が悪いと、食感に、ダイレクトに出る。
そういう意味では、この失敗たちは、「失敗」じゃなくて、「教科書」みたいなものなのかな。
次は、この教訓を持って、もう一度作る。今度は、不安や焦りを手放して。火入れの5分間だけ、その瞬間だけ、完全に集中して。
そうすれば、多分、透き通った、プルプルな、和洋折衷の水まんじゅうができると思う。
次回は、成功版を。
この二度の失敗を踏まえて、もう一度、水まんじゅうを作る予定です。火入れの集中力、冷却のやり方、層を重ねるタイミング——全部、意識して。
うまくいったら、その時に、初めて「成功したレシピ」を、詳しくお伝えできると思う。失敗と改善の話と一緒に。
ぜひ無料購読して、次回の成功した”水まんじゅう”のレシピを受け取ってください!✨







Ryoさん、初めまして😊✨️
私の名前を見かけたので、、
とても素敵な挑戦!!
今回は、応募を締め切ってしまったのですが、次回、また、テーマを変えて募集しますので、ぜひご応募お待ちしておりますね🥰💕💕
素敵な記事を読ませて頂き、ありがとうございます。
RYOさん^ ^
宛名まで頂戴してとても嬉しいです🪷
素敵だなぁと思ったのが、
プロとして活躍されている中、失敗を包み隠さず
皆さんに公開されていること。
普段料理に関わる方々はとても励みになると強く思います✨
自分なら隠しちゃいそう。。
振り返りを記事にされるほど細分化するから、昇華されていくんですね、本当に尊敬します。
憧れるな〜🌱
怠惰な私に少しでも取り入れられれば、と思いました🥹